スタッフブログ
9月5日(日)早朝、大蔵木工様の加工場をお借りして、
大きな梁に文字を書き入れました。
建て終われば、見えなくなってしまう梁に
この家の出生証明となる記録を書き記すためです。
お施主様が書き入れる文字は・・・
「天長地久四海波静曲尺壱尺貮寸之水」
一家の繁栄を航海に例えた文章だそうです。
「いつまでもどこまでも、平穏無事であれ、福よ宿れ」
という願い文です。
「曲尺壱尺貮寸之水」とは大工が使う差し金(曲尺)の
壱尺貮寸の裏に「福」の字が刻印されており、謎解きで
「福」を示しているのだと、大蔵木工の社長様が教えてくださいました。
最後の文字「水」の撥ね(はね)が大きいほど、水害などから家を
守られるのだそうです。
今回のお施主様の字は見事な字です!
設計者として、所長も名前を書き入れさせていただきました。
施工者として、大蔵木工の社長様が会社名を、棟梁がご自身の名前を書き入れました。
最後に、お施主様ご家族の手形を入れて完了です。
何十年後かに、この家に手を加える時が来た時に、「いつ、誰の家を、誰が設計をし、どこで施工し、棟梁は誰だったか」
が判る、この家の出生証明書です。
家はお施主様(建主)のものですが、その家を設計した者がいて、それを形にしてくれる職人さんたちがいるからこそ、
家が建てられるのです。多くの人の力が1つになるからこそ、素晴らしい家が完成するのですね。
素晴らしい式をご準備いただいた大蔵木工様に感謝申し上げます。
お施主様ご一家も大満足のご様子でした。 良い家が出来上がりそうです!