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パッシブ設計の中で設計の検討要素として、
熱交換器の役割が取り上げられています。
(↑ 熱交換型換気扇 「スティーベル社」HPより )
(クリックで、ジャンプします。)
熱交換器とは、「熱交換型換気扇」というもの。
具体的には、
室内の温度が 20℃あったとして、
外気温が 0℃ としたら、
室内のよどんだ空気を 20℃で排気・排出するときに
外気の新鮮な空気(0℃)を室内に引き込むときに、
20℃の空気と0℃の空気の持つ、
「熱 = (温度)」だけを交換させて、
0℃の空気を、10℃前後まで温めて新鮮な空気を引き込むというもの。
冷たい空気を引き込まないという点から、
非常に飛びつきやすい設備です。
しかし、
最近の換気部材の研究記事を読んでいると。
意外と、北海道では、熱交換型の換気扇採用率が下がっているとのこと。
北海道では、熱を交換させずに
単純に排気をさせる、シンプルな設備の方が採用率が最も高いそうです。
(第三種換気 とも言います)
理由は、熱交換型換気扇にありがちな、
「メンテナンス」 という盲点の様です。
意外と、ここを通り越して採用している方が多いようです。
熱交換型の換気扇は、第一種換気とも呼ばれます。
採用してから、徐々に目詰まりを起こしていき、
排気量が少なくなり、目詰まりをしているから、新鮮な空気を取り入れにくくなるということ。
かつ、
換気設備が消費する電力量も上昇するそうです。
第一種換気 と 第三種換気 のどちらが良いの?というと、
一長一短があるため、どちらが良いということは、考え方にもよりますが・・。
シンプルな設備の方が、長持ちをするというのは、設計の基本です。
第一種換気設備を取り入れるときは、
メンテナンスの費用をしっかりと検討してから導入をお勧めいたします。
どのくらいのメンテナンスを含めた、金額差が出るかは、ざっくり出してみました。
意外と、「冷たい空気が入らない」ということだけで、
導入を決められるのは、注意が必要ですね。
きちんと、商品を説明する立場の方が仕組みとメンテナンス費用の理解を仰ぐべきです。
意外とメンテナンス費用については、驚かれる方もいらっしゃいます。
そんな、詳しいお話もできます。
固定の材料にとらわれない設計事務所だからできるかもしれませんね。
でも、北海道で第三種換気が主流とは驚いた~。
明日は、新潟に出張してきます。
新しい暖房設備の視察に行ってきます!