スタッフブログ
いよいよ、マニアックな部分が深くなってきました。
もはや、何を検討しているのかわからなくなりそうですが・・・・(笑)
住宅用の樹脂窓の性能を分析しています。
一言に、「樹脂窓」といっても実は性能値はバラバラなのです。
一般的に国が定めている基準があるので、
こんな面倒な検証をしたくない場合は、国の定める基準値を使います。
だいたい、各メーカーがより詳細な独自データを持っています。
(添付写真のような)
その内容にも目を向けないといけません。
国の定める基準値と差があると、設計している数値に差が出て、
完成した建物の性能にも差異が出かねないためです。
とはいえ、
大抵は、国の定める基準値が不利側に設定されていることが多いので、
より有利な性能値を探るために詳細を確認しています。
具体的違いを検証していくと・・・。
「樹脂スペーサー」 と 「アルミスペーサー」 という 仕様差 があります。
スペーサーとは、
サッシのガラスとガラスの間に挟み込む材料。
数値から判断すると、
アルミ製のスペーサーの方が、樹脂に比べると、断熱性が落ちるので、
結露しやすくもなります。
写真の 赤丸 の部分が スペーサー
緑丸 の部分が ガラスと樹脂の境界線部分。(ここが最初に結露しやすい)
こんな感じで、樹脂スペーサーとアルミスペーサーで、開口部の断熱性能を判断していきます。
判断基準は、熱貫流率。
窓の樹脂製の部分と、(樹脂 or アルミ)スペーサーによるガラスの性能値で判断していきます。
これが、窓の種類ごとに設定されているから、大変。。。。(笑)
引き戸系、開き戸系・・・FIX窓。 (泣きそう (笑))
さらに、ペアガラスとトリプルガラス・・・・、真空トリプルなど。
よく、YKKさんもこれだけの資料を整えたな~。
大手メーカーは素晴らしい。
涙ぐましい努力です。
YKKさんのいいところは、
細かいカスタマイズがしやすい点にあります。
当然、それによって多少ですが、コストも調整することができます。
エクセルシャノンさんは、
YKKさんとは違い、ここまで細かいカスタマイズはできないので
コストの調整はやや苦手。
ただし、樹脂窓の中では安定した高い性能を持っています。
もちろん、詳細なデータは出しています。
今回の調査で分かったことは、
樹脂窓の性能を下げていくと、
アルミ樹脂複合サッシ という 樹脂窓の一つ下のグレード商品と
断熱性能が変わらない商品もあるということ。
該当しない樹脂窓種類もあるけれど、
一概に、樹脂窓だから断熱性が高い・・・ というのは、
バランスをしっかり見ていかないといけないな。と改めて実感しました。
検証してみてよかった~。