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窓サッシには、断熱性能を示す、「Uw値」というものが設けられています。
簡単にお伝えすると、
Uw値の数値が小さいほど、断熱性能が良い。
Uw値の数値が大きいほど、断熱性能が悪い。
窓の断熱性能が悪いと、どんなことが起きるのか?
① 窓の近くが、ヒンヤリする。(熱を奪われる)
② 結露をおこしやすい。
③ 暖房しても、室内温度を維持できない。(保温力が乏しい)
などなど
が挙げられると思います。
建物の断熱性能は、全てのパーツのバランスが大切です。
どこかだけが性能が良くてもダメ。
・外壁の断熱性能
・屋根、天井の断熱性能
・窓の性能
・床の断熱性能
・気密性
・玄関ドアの断熱性能 ・・・etc
すべてのバランスをとることが望ましいです。
これを使えば、断熱性が上がる!!・・・といったものはほとんどないと思います。
一つの部材だけ、全体が解決することはかなり難しいと思います。
(これは、「耐震性能」にも言えること。)
そんな中、
お施主様とのお打合せの中で、
「窓の断熱性能が一緒だけど、少し価格のお値打ちな商品がある。」
「何が違うのか。」
というご質問をいただきました。
ざっくりとは、知っていましたが、
気になったので、もう少し詳細をメーカ担当者に聞いてみました。
商品は、YKKさん
「エピソード」と「エピソードNEO」 の違い。
どちらのサッシも断熱性能は、
Low-Eガラスを組み込むと、
Uw値=2.33 と同じと表記されていますが、
具体的に違いがないのか?
教えてもらうと、やはり、違いが存在していました。
一見、商品形状は同じなのですが、
内部の断熱構造区画が、「エピソードNEO」の方が「無い」ということに。
エピソードNEOの
この構造では、長野という寒さのある地域では、
採用は厳しいと判断せざるを得ないかと。。
改めて、実感。
メーカーの商品ポジションとしては、
商業施設や、大型物件でのコストダウンの一つとしての提案の様。
商業施設で、全館空調使い続けるのであれば、
問題ないかもですね。
ちなみに、
YKKさんの樹脂サッシ APW330 にすれば、
Uw値は、1.40前後
樹脂サッシにすれば、エピソード(外:アルミ 内側:樹脂)のサッシに比べ
窓の断熱性能は、約1.5倍。
窓だけを高性能化すればよいという訳ではないのですが、
エピソードからAPW300 樹脂窓に変えてもコストアップとしては、10万円前後。
(窓の数、大きさ、種類によりますが)
光熱費を考慮すると、確実に元が取れる投資です。
大切なのは、理論上の数字だけで判断せず、
現実にそのものが「どういった形状なのか」をとらえることが大切かと思います。
【現場で窓の開き方に関する違いを動画にまとめてみました】
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