暮らしのコラム

よく、お打合せの中で、

「メンテナンスフリー」という言葉をお伺いします。

よくよく、お話に耳を傾けていくと、

「メンテナンスフリー」=「手入れが不要」という解釈をいただいている方も多いようです。

 

実際のところ、

そのように感じ取れるように、いろいろな商品が広告されているようにも感じます。


なので、

材料の採用の決断には、「金額だけ」で判断せず、

「自分たちには、どっちがあっているのか?」

をしっかりと検討したり、

アドバイスできる建築士と一緒に考えていくことが大切だと思います。


屋根の瓦でさえ、台風などで位置がずれたりすれば、メンテナンスをおこなったり。

葺き替えをすることによって、建物本体の骨組みに悪影響を与えないように。

ということのメンテナンスを行ったりします。


つまり、

どんな材料であっても、「お手入れ(メンテナンス)」は必要。


大切なのは、

住まい手がその材料を採用したときに、

自分たちは、メンテナンスしやすい材料なのだろうか?

ということを設計時に一緒に考えておくこと。

例えば、

デッキ材も、

当社では、木製のデッキ材をお勧めしています。


木製なので、色も変わっていきます。

色を長く、施工当初のままで保ちたい場合は、塗装をお勧めしますが、

塗装をしなかったからと言って、すぐに朽ちていくものでもありません。

 

私たちが、デッキ材にご提案しているのは、

「アイアンウッド(鉄木)」と呼ばれるような、

耐久性に優れた材料を採用します。


 

樹脂の含まれたデッキ材も採用したこともあるのですが、

樹脂交じりのデッキ材は、塗装をすることができず、

そのままの姿が経年で変化していき、

耐用年数を過ぎたら、作り替え。

ということに。


メンテナンスフリー

ということは、割と、「お手入れがしにくい。」

という商品が多いようにも感じている今日この頃です。


同時に、作り替えが前提の商品になると、

購入時のコストが下がってくるようにも感じます。

(再購入によって、業者に利益が上がるので、

 初回購入コストが抑えられていてもやっていける。)




お手入れがしにくい。ということは、

購入当時の商品が、耐久性を発揮できなくなるまでの期間が長くはあるものの、

その耐久性を保持できなくなった場合は、

まるっと作り替え。


ということが、多いように感じます。


材料の本来持っている、表情の変化を楽しむことができれば、

永く、愛着のわく、住まいの一部になってくれます。


日本人は、わりと購入したときの状態を保持したくなる方が多いようです。

しかし、

住宅や住まいは、本当にたくさんの材料から構成されています。

それら、一つ一つに対して、

購入した状態を保ち続けるのは、少し難しいかもしれません。


考え方を変えてみて、

お手入れのしやすい、お手入れの必要な材料を採用することで、

永く、愛着を持って、

「帰りたくなるわが家」をデザインしてみませんか。


英設計では、

設計士として、住まい手の最高のパートナー(専門家)として、

住まいづくりのお手伝いをしています。

お気軽にご相談ください。

なんでも、お応えしますよ。


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【平屋】断熱構造見学会(松本市)