暮らしのコラム
エコ・省エネ住宅にこだわる
光熱費が高騰している中、
生活の大切な基盤である、住まいの光熱費を抑えることはとても大切です。
信州の場合、
年間光熱費の約半分(1/2)が「暖房費用」
年間光熱費の約 1/3が「給湯費用」(お湯を作る光熱費)
に該当します。
上記に表示されるように、
一般的には、暖房にかかるエネルギーが多いことが分かります。
(コラム「光熱費を下げる ~家づくりの前に考える①~」もご覧ください)
つまり、
暖房と、給湯(お湯を作るエネルギー)の両方を省エネ化することが効果があります。
今回は、「暖房費用」に直結する、
断熱、気密、について、お話をしていきます。
窓の断熱強化を検討する
建物全体で、熱の出入りが激しいのが「窓」
実は、建物全体で、熱の出入りが激しいのが「窓」で全体の約50%近くもの
エネルギーの損失をしています。
したがって、
窓の断熱性能を強化することが、
あたたかい住まいを計画するうえで、とても大切なポイントになります。
アルミ製の窓では、断熱性能を確保することができません。
外側がアルミ製で内側が樹脂製の窓でも、まだまだ断熱性能は乏しいのが現実です。
窓サッシは、外も中も、樹脂でできたサッシにすることが最低限です。
ペアガラスでも問題ないですし、トリプルガラスが可能であれば、
トリプルガラスもオススメです。
同時に、
まだまだ、普及促進がこれからですが、
木製サッシも断熱性能の向上には、おススメしています。
木製サッシも、建物すべてに採用するのではなく、
一部採用も可能ですので、検討をしていきたいですね。
コストはアップしますが、快適性は向上します。
「高性能化すると、窓が小さくなる」は間違い
「断熱性能を高めていくと、窓が小さくなるんでしょ?」
というご相談をいただくことがあります。
これって、とても重要な間違いをしている設計が多いです。
それは、なにか?
「断熱性能の計算書のみで、暖かい家を決めつけている」
という、大きな失敗になってしまうことがあります。
もう少し具体的にお話をすると、
① 計算書の断熱性能は非常に高いが、
周りからの日影が多く、太陽の陽ざしが入らない
② 窓が小さくて、すごく閉鎖的な設計になっている(チカラ技の高断熱)
①の場合は、
断熱性能はあるかもしれないけれど、室温が上がりにくい設計。
特に、建物周辺の日影の状況を加味していない場合。
暮らし始めてから、つらいです。。
②の場合は、
そもそも、窓が小さくて窮屈で暮らしにくい。
ということに陥りがちになります。
(①、②について、日影や陽ざしについてを含めてYoutube動画で解説しています)
(このページの下に、youtube動画をリンクしておきます)
暖かい住まいすることはとても大切です。
その代わり、窓が小さくなります。
というのは、許容できるお話ではありません。
断熱性能を高めつつ、窓を開放的に大きく設計することも可能です。
(もちろん、耐震等級3も確保しつつが鉄則!)
実際に、南面にたくさんの開口分を設けたお客様からも、
「暖かくて、快適。」というご感想をいただいています。
パッシブ設計が実現できていくと、
アパートや賃貸では、「窓辺が寒い!!」という気持ちから、
晴れた日には、「窓辺がここちよく、ポカポカしてきます」
太陽の陽ざしが室内に取り込まれるように設計する
これが、なかなか難しいけど、
窓の断熱性能を向上させた後に、これがとても重要です!
敷地を見たときに、
どこから日影の影響を受ける土地なのか?
これを見極められるかが、暖かい家をつくるカギになります。
ここを建築士とお施主様が一緒にイメージを共有しながら、
土地を選んだり、決定した土地の中で、
どこに太陽の陽ざしが入るか、どこに、日影がくるのか。
間取りを考える前に、ここを考慮しないといけません。
暮らしやすい間取りは、
動線から決まるのではなく、
敷地形状と、日影の位置によって決まるといっても過言ではないと思います。
間取り優先で家作りがスタートしてしまうと、
暖かく、快適、、、とは言えない結果になってしまうかもしれません。
規格住宅の場合は、敷地にどうやって建物をはめ込むか、
ということで、方位や南面にリビングを持ってくる、
ということが叶わなかったりすることがあります。
家作りは、バランスが重要です。
全体のメリット・デメリットをきちんと説明してくれる、
一級建築士と一緒に進めたいですね。
自由設計で、暖かい住まいにこだわるためには、
こだわりをもって、設計に時間をかけることも大切だと思います。
外張り付加断熱も検討する ~気密も大事~
高断熱化を進めていくにあたっては、
外張り付加断熱も重要です。
断熱材としての厚みを増やして、断熱性能を高めることができます。
ここで、重要なのは、
断熱性能を高める、ということによる効果は、
「保温性を高める」
ということになります。
室内に蓄えた「暖房エネルギー」が外に漏れださないように、
建物全体を断熱材でくるむことで、効果を発揮します。
外張り断熱に、「グラスウール」を採用することもできますが、
熱橋(ヒートブリッジ)といって、
断熱の弱点になってしまう部分も生まれてしまうので、
ボード系の断熱材で、建物全部をぐるりとくるんでしまうのがオススメです。
室内側からも「気密」をしっかりとりつつ、
外側を断熱材でぐるりとくるむことで、さらに「気密性能」も向上します。
断熱と気密は、切っても切り離すことができない、
重要なポジションです。
気密をしっかりと確保して、断熱材を施工する。
この順番は守りつつ、暖かく快適な住まいを計画したいですね。
太陽光パネルもまだまだ効果的
「太陽光パネル」って、効果ないんでしょ?
というご質問をいただくことがありますが、ぜんぜん効果あります。
光熱費が高騰してくると、
太陽光パネルがのっていて、よかった~。と思うことがほとんどです。
同時に、
自分の家で、創ったエネルギーを自分の家で消費することが
これからは必須になっていきます。
太陽光パネルは、いかにコストを抑えて購入できるかが大切になるので、
工務店の利益目線や、デザイン目線で否定する場合は、
太陽光否定派になりがちになっているかもしれません。
英設計のオープンシステムでは、
業者見積ごとへの利益計上していないので、
太陽光パネルを原価で導入することができます。
売電価格は下がってきていますが、
従来に比べ、太陽光パネルのコストも下がってきているので、
メリットは出ますし、
11年目以降も太陽光パネルが発電はしてくれるので、
自分の家で、電気を消費していくことに、
電力消費コストを抑えることに役立ってくれます。
目先の投資感で、メリット、デメリットを判断してしまうと、
長い人生の中で、光熱費が高騰していくと、
やっぱり載せておけばよかった、、、
となってしまうかもしれません。
ちなみに、
5年くらい前から、
英設計の家づくりセミナーなどでお伝えをしていた、
「経産省の統計では、年々2%ずつ、光熱費は上昇しています。」
ということが、目に見えてわかるようになってきました。
しっかりと、設計してくれる建築士の方と相談をして、
自分たちに合った答えを見つけたいですね。
そのための資料は、たくさんご提案します。
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