暮らしのコラム

デザインも大切だけど、耐震性能を最初に考える

英設計が設計を検討するうえで、

デザインを検討する前に、考えることがあります。

それは、「耐震性能」

でも、もっと前に必要なのは、

①柱のキレイな配置(柱直下率を考える)

②柱同士の間隔を均等にする(2階と柱をそろえる)

③建物の形状が、やたら凸凹しないように考える

といった、

建物の間取りにすぐに入っていくのではなく、

「きれいな(素直な)構造体」になることを意識します。

 

つまり、デザインする前に

しっかりとした構造ありきなのです。

 

見た目の格好良さだけではなく、

長く暮らしていくために、しっかりとした生活の器になれるように、

確かな構造が、なくてはならない大切なものだと考えています。

 

何よりも、構造をしっかりと担保して、

そのうえで、自由にデザインを楽しむ。

 

これを大切にしています。

構造計算(許容応力度計算)ありきのチカラ技ではなく、

素直な構造体になると、建物は余分な材料が抜け、

すっきりとした形になります。

 

同時に、耐震を考えるときに、断熱も考えます。

 

  

耐震性能と断熱性能はセットで細部を考える

このときに、大切に考えているのが、

外壁部分には、「耐力壁パネル(面材)」のみを用いて、

外壁部分には、筋かいを入れない。

ということ。

 

住宅性能にこだわって設計している方には、

ごくごく当たり前のことですが、

筋かいがあると、その分、断熱材が目減りしてしまいます。

  

厳密には、断熱性能に差が出てきてしまいかねないので、

基本的には、外壁部分は筋かいを用いない。

 

これは、断熱材のことを考えての設計。

という側面もありますが、

耐震的にも、ちょっと兼ね合いが出るところ。

   

外壁部分が、耐力壁パネル(面材)だけで、

耐震が担保できない場合、

筋かいを併用したがる場合がありますが、

若干、構造上負担をかけている部分になってしまいます。

  

できれば、

外壁部分には、耐力壁パネル(面材)を用いて、

内部の室内壁の中に「筋かい」を用いてあげる。

ということが、キレイな構造になりつつ、

外壁の断熱材もしっかりと入れておくことができるのです。

 

 

セルロースファイバーも結露する組み合わせがあるので注意

 

特に、見落とされがちなのが、、、

セルロースファイバーやグラスウールと、

筋かいは、施工上の相性があまり良くないので、

上手に詰め込むのが難しい施工箇所になります。

 

窓サッシと筋かいが同じ面に並んだりしないように、

注意が必要だと、私たちは考えています。

設計上の都合の良い計算にならないように、

現場が、設計した意図に即しているように

作り上げていく姿もイメージしていくことが大切です。

 

断熱と、壁内結露のマニアックな話は、大歓迎です。

お打合せにて、こだわりの住まいの想いをお聞かせください。

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【平屋】断熱構造見学会(松本市)