暮らしのコラム
先日、ずっと行きたかった、「wallstat」 の講習会に参加してきました。
長野県内での開催もあるようでしたが、
我慢できずに、県外へ遠征(笑)。
結果、行って大正解でした。
【耐震性能見える化協議会】というところの主催でのセミナーでした。
wallstatの操作方法を熟知した人になれる、「マスター講習会」
wallstatとは、
従来の耐震性能の検証のために、
実物大の建物を、人工震動実験台(E-ディフェンス)の上に、
実際に建築して、阪神淡路大震災などの地震動を実際に加えて、
建物の耐震性能を確認することしかできなかったものを、
パソコン上のシミュレーションで行えるため、時間もコストも削減できます。
(パソコン上で構造模型を構築して、地震動を実際に与えることができます)
実際に、人工震動実験台(E-ディフェンス)にのせると、
数千万円から数億円規模の費用が掛かるなんてことも、、、
耐震性能がいいですよ。
といっても、実際にはわかりにくいもの。
パソコンを活用しながら、
実際に計画している建物に、阪神淡路大震災の地震動を加えたりすることができるのは、
住まいに対する安心を加えることができると思います。
プランニングしている中で、
耐震設計をしていても、数字上のOKだけではなく、
実際に地震動を与えたときに、どこの構造体が脆弱性が出るかを見極めることができるのは、
とても良いことだと思います。
実際に、
設計完了した物件を入力してみましたが、
問題なく、クリアしていました。
正直、
もう少し損傷するかな、と思いましたが、
損傷度合いも少なく、ホッとしました。
wallstatは、入力することや、部材データなど、調べることがとても多いので、
正確性を担保するためには、少々手間がかかりますが、
大切なことなので、しっかりと今後の業務に取り入れていきたいと思います。
断熱性能で温かい家ももちろん大切です。
ですが、
しっかりとした耐震性を兼ね備えた住まいであってこそ、
もしもの時に、本当に家族を守れる住まいとなれるかが問われます。
昨今の住宅業界は、
燃費ばかりに気を取られすぎている傾向にあり、
その反面、耐震性能や耐久性をおざなりにしているような話が耳に入ってきます。
「長期優良住宅」は、コストがかかるからやらないほうが良い、、など。。
低炭素住宅で十分だ。ということもありますが、
長期優良住宅の認定をしっかりととれる設計内容であって、
低炭素住宅の認定を取得するだけ、ということならわかりますが、
「審査が無い=やらなくてよい。」という勘違い論理にならないように、
見極めていく必要があります。
「審査が無くても、将来的な建物の耐久性と、耐震性は考えておく。」
そのうえで、温かく、燃費の良い住まいをご提案できるか。
という順序になるかと思います。
「耐震性」、「耐久性」、「暖かい住宅(断熱性」)」、
「燃費」、「デザイン」
これらをバランスよく設計することが、大切だと思い、
設計に精進しています。
マニアックなお話も大歓迎です。
詳しく知りたい方は、事務所でお気軽にご相談ください。